A型

インフルエンザの中でも最も激しい症状なのがA型です。インフルエンザと言えば、通常の風邪と比べて非常につらい症状が出るものだとイメージする人が多いかと思いますが、A型がまさにそれですね。人間はウイルスに感染すると体内で免疫が作られますが、A型は毎年ウイルスの形を変えて進化するので、以前に作られた免疫では対抗できません。そのため、世界的に流行しやすく、あらかじめワクチンを用意しておくことが難しいのです。症状としては、38度以上の高熱、呼吸器系の合併症、強烈なのどの痛み、筋肉や関節の痛み、脳炎や脳症の合併症などが挙げられます。
感染後、体内で進化して別の人間に感染していくので、A型インフルエンザの進化を止めるのはほぼ不可能と言えるでしょう。以前流行したものと構造がほとんど異なる可能性もあり、他の動物から発生したウイルスと結合して強力な新ウイルスになる可能性もあるんです。以前よりもウイルスに対する予測技術やワクチン製造までのメカニズムは進化しましたが、先述のように予想外の進化を遂げる可能性も大いにあるんですね。例えば、世界的に猛威を振るった鳥インフルエンザや豚インフルエンザもA型に分類されます。

B型

B型は、以前までは数年単位で流行していたウイルスでしたが、最近は毎年のように流行しています。ただし、A型ほどは大きく流行しないと考えられています。腹痛や下痢などの症状があり、人と人の間でのみ感染するウイルスです。A型と同じように発熱や筋肉・関節の痛み、それ以外に咳や鼻水などの上気道炎症状が出ることもあり、潜伏期間は1~3日ほどです。ただ、38度以上の高熱が出ないケースもあり、最初のうちはインフルエンザと気付かないで過ごす人も多いようですね。胃腸炎は1~2日程度で症状が快方に向かいますが、B型インフルエンザはそれよりも長く症状が続きます。そのため、発熱や腹痛などの症状が長く続くようなら、B型インフルエンザの可能性がありますよ。B型の症状は、1週間ほど経過すると快方に向かいます。

C型

C型は一度免疫を体内で獲得すると、その後もずっと免疫が持続するので、C型インフルエンザに感染してもただの風邪だと思って過ごす人が多いかもしれませんね。また、ほとんどの大人は免疫を持っています。C型にかかりやすいのは幼児で、かかったとしても他のインフルエンザよりは軽症で済むケースが多いようですね。具体的な症状も、鼻水など通常の風邪と同じようなものです。

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