予防接種は有効なの?
予防接種は効果があるのか
インフルエンザ予防の最もポピュラーな方法と言えば予防接種ですよね。インフルエンザになると一定期間は外に出ることができませんし、症状もつらいので、予防接種であらかじめガードしておきたいものです。しかし、予防接種をしたのにインフルエンザになってしまったという声も聞きますよね。実際のところ効果はあるのでしょうか。
一定の効果が見込める
その年に流行るであろうインフルエンザの型を予測し、あらかじめ製造されているのが予防接種で使用されるワクチンです。しかし、インフルエンザウイルスは毎年変化していくので、完全に予測することはできません。異なる型のワクチンを接種しても予防効果は薄いので、予防接種をしたのにインフルエンザにかかるケースもあるんですね。
とある大学の研究機関が、医療機関に訪れた患者のうちインフルエンザが疑われる小児に対してワクチンの効果を分析したところ、発症予防効果は平均で45%でした。他の研究機関の発表で、65歳以上の高齢者に対してワクチンの効果を分析したところ、発症リスクが34~54%減ったというデータがあります。また、15歳以下の場合は1回の摂取で68%、2回の接種で84%の発症予防効果があることが判明しました。この数字を見れば、完全に防ぐことはできないものの、ある程度有効であることが分かりますね。
つまり、予防接種はインフルエンザを100%防げるものではないものの、一定の効果は期待できるんです。また、高齢者の死亡リスクが大幅に減ることから、重症化を予防する効果も大きいと言えますね。
いつ頃受ければいいのか
では、いつ頃に予防接種を受けるのが効果的でしょうか。ワクチンを接種した後、ウイルスから身体を守れる期間は、接種から約2週間後~約5か月と言われています。インフルエンザの流行時期は冬なので、そう考えると11月中には予防接種を受けておきたいところですね。
ちなみに、大人は1回でOKですが、子どもは免疫力が弱いので2回接種することが推奨されています。2回受けると、「ブースター効果」というものが働き、ウイルスへの予防効果が大きく向上することが判明しています。1回目を受けてから約4週間の間隔を空けてから、2回目を受けるといいようですね。
まとめ
先述の通り、予防接種で完全にウイルスを防ぐことはできません。しかし、ある程度の効果は期待できます。社会全体での流行を防ぐことにもつながるので、多くの人が予防接種を受けることが望まれます。また、予防接種を提供している医療機関で働く看護師は、11月が繁忙期になりますよ。